「お問い合わせフォームから送ったはずのメールが届いていない」「取引先からのメールが急に来なくなった」というご相談は、Webまわりのトラブルでも特に多いケースです。
メールが届かないという現象には、実に多くの原因が考えられます。やみくもに調べると時間ばかりかかるので、本記事では確認の順序を整理してご紹介します。
ステップ1:受信側の状況を確認する
まず確認するのは、受信側で本当に「届いていない」のかどうかです。意外なほどよくあるのが「迷惑メールフォルダに振り分けられていた」ケースです。
- 迷惑メール・ジャンクフォルダを確認
- ゴミ箱を確認
- 自動振り分けルールでフォルダ移動していないか確認
- メールソフトのフィルターやブロック設定を確認
GmailやOutlookでは、検索バーに「in:spam from:相手のドメイン」と入れると、迷惑メールフォルダ内も含めて検索できます。
ステップ2:送信側のエラーメッセージを確認
送信した側に「Mail Delivery Failed」「Undelivered Mail Returned to Sender」といった件名のエラーメールが届いていないかを確認してください。届いている場合、その本文に手がかりがあります。
代表的なエラーコードと意味は次のとおりです。
550 No such user→ 宛先アドレスが存在しない(タイプミスの可能性)552 Mailbox full→ 受信側のメールボックスが容量オーバー554 Reject→ 受信側にブロックされた(後述のSPFやIP評価が原因のことも)421 Service not available→ 一時的な障害、時間をおいて再送
「届かない」と一言で言っても、原因がアドレス間違いなのか、サーバー側の問題なのかで対処が変わります。
ステップ3:DNS(MX・SPF・DKIM・DMARC)をチェック
メールはDNS設定に強く依存しています。受信側のドメインの「MXレコード」が正しく設定されていないと、メールが届きません。
nslookup -type=mx 受信側のドメイン名 を実行することで、現在のMXレコードを確認できます。設定が正しいかどうかは、サーバー会社のサポートに確認するのが確実です。
また、送信側の「SPF」「DKIM」「DMARC」設定が不適切だと、なりすましメールと判定されて受信側で拒否されることがあります。これらはドメインのDNSにTXTレコードとして設定するもので、メール認証の3つの柱です。Google WorkspaceやMicrosoft 365を使っている場合は、それぞれの管理画面で確認できます。
ステップ4:サーバー側のメール容量・受信制限を確認
レンタルサーバーのメール機能を使っている場合、サーバー側の容量上限を超えると、新しいメールが受信できなくなります。サーバー管理画面で、各メールアカウントの使用量を確認してください。
また、サーバー会社によっては、1時間あたり・1日あたりの送受信件数に制限を設けています。大量のメールマガジンを送った直後などは、この制限に引っかかることがあります。
ステップ5:IPブラックリストの可能性
送信側のサーバーのIPアドレスが、迷惑メール対策のブラックリストに登録されているケースもあります。共有サーバーの場合、同じサーバーを使う他の利用者のせいで巻き込まれることもあります。
MX Toolbox などの公開サービスで、自社のドメインや送信元IPがブラックリストに載っていないか確認できます。載っている場合、各ブラックリスト運営元に解除申請を出す必要があります。
ここまで来ると一般の方には難易度が高くなりますので、専門家への相談をご検討ください。
まとめ
- まずは受信側の迷惑メールフォルダ・ゴミ箱・フィルター設定を確認
- 送信側のエラーメールから原因の手がかりを得る
- DNS(MX・SPF・DKIM・DMARC)の設定を確認
- サーバーの容量・送受信制限を確認
- それでも分からなければIP評価・ブラックリストを疑う
メールのトラブルは原因の切り分けが命です。お困りの場合はお気軽にご相談ください。