「サーバーやWordPress、SNSなどの管理画面のパスワード、担当者のパソコンにメモがあるだけで、実は誰も一覧で把握していない」——こうした状態の事業者は少なくありません。担当者が変わるたびにパスワードを聞き回ったり、退職者が知っているパスワードを変え忘れたりすると、思わぬトラブルにつながります。この記事では、管理画面のログイン情報を安全に保管・共有するための考え方を整理します。
パスワード管理とは?何を守る必要があるのか
事業者が管理すべきログイン情報には、次のようなものがあります。
- サーバーの管理画面(コントロールパネル)
- ドメインの管理画面(レジストラ)
- WordPressなどCMSの管理者アカウント
- SNS・Googleビジネスプロフィールなど各種サービスのアカウント
「パスワード管理」というと個人の話に聞こえるかもしれませんが、事業者にとっては「会社の資産へのアクセス権をどう管理するか」という組織的な課題です。
避けたい保管方法
次のような保管方法は、リスクが高いため見直しをおすすめします。
- 個人のメモ帳・スマホのメモに書いて終わりにしている
- 複数のサービスで同じパスワードを使い回している
- 共有スプレッドシートに平文でずらっと書いている(アクセス制限なし)
- 退職者が知っていたパスワードをそのまま放置している
これらは、担当者の異動・退職、あるいは端末の紛失といった場面で一気にリスクが表面化します。ログイン情報の管理が特定の担当者に偏っている(属人化している)場合の整理の進め方は、ホームページやメールの契約・管理情報、担当者以外も把握できていますか?でも詳しく紹介しています。
事業者が取るべき手順・判断
- 管理すべきログイン情報を洗い出す(サーバー・ドメイン・CMS・SNSなど)
- 誰が・どこまでアクセスできるかを整理する(権限の範囲を決める)
- 保管方法を決める(社内限定の共有ドキュメント、パスワード管理ツールなど)——パスワード管理ツールの利用も、複数人で安全に共有したい場合の選択肢の一つです。導入する際は、二段階認証への対応の有無や、社内での運用ルール(誰が管理者権限を持つか)を確認したうえで選ぶとよいでしょう
- 強いパスワードを設定する(使い回さない、長く複雑にする)
- 退職・異動時の変更手順をあらかじめ決めておく
WordPressの管理画面のパスワード強化やログインURLの変更など、より具体的な設定についてはWordPressの不正ログイン対策|今すぐできるセキュリティ設定で解説しています。
FAQ
Q. パスワード管理ツールは必ず使うべきですか?
A. 必須ではありません。関係者が少ない場合は、アクセス制限をかけた共有ドキュメントでも運用できます。人数が増え、権限管理や共有の手間が大きくなってきたら、パスワード管理ツールの利用も検討する価値があります。
Q. 全員が同じパスワードを共有していいですか?
A. 可能な限り避けるべきです。誰がいつアクセスしたかが分からなくなり、退職時の変更も後手に回りやすくなります。可能であればアカウントを個別に発行し、権限で管理する方法をおすすめします。
Q. パスワードをExcelやスプレッドシートに書いてはいけませんか?
A. 絶対にNGというわけではありませんが、平文でそのまま保存するのは避けるべきです。アクセス制限をかけたうえで、パスワードそのものではなく「どこに保管してあるか」を記載する運用にすると安全性が上がります。
Q. 退職した担当者が知っていたパスワードは、どう扱えばいいですか?
A. 退職が決まった時点、あるいは退職後速やかに、該当するすべてのパスワードを変更します。共有アカウントを使っていた場合は特に見落としやすいため、洗い出したリストで確認してください。
Q. パスワードはどのくらいの頻度で変更すべきですか?
A. 定期的に変更することよりも、「長く複雑なパスワードを使い回さないこと」「漏洩の疑いがあれば即変更すること」の方が重要とされています。担当者の異動・退職時は、必ず変更してください。
まとめ
- 事業者にとってのパスワード管理は「会社の資産へのアクセス権の管理」
- 個人メモや使い回し、平文の共有スプレッドシートはリスクが高い
- 洗い出し→権限整理→保管方法の決定→強いパスワード設定→退職時の手順、の順で整理する
- パスワード管理ツールの利用も、複数人で安全に共有したい場合の選択肢の一つ
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