「証明書の期限はまだ残っているはずなのに、ブラウザに警告が出て困っている」というご相談をいただくことがあります。SSL証明書が「無効」と表示される原因は、期限切れだけではありません。本記事では、期限切れ以外でSSL警告が出る主な原因と、それぞれの対処法をわかりやすく整理します。
SSL警告が出たとき、まずブラウザのメッセージを確認する
SSL関連のエラーは、ブラウザによって表示のされ方が少し違いますが、エラーコードが原因の手がかりになります。
- Chrome・Edge:「この接続ではプライバシーが保護されません」という赤い画面が表示され、
NET::ERR_CERT_COMMON_NAME_INVALIDのようなエラーコードが一緒に出ます - Firefox:「警告: 潜在的なセキュリティリスクがあります」と表示され、「詳細情報」から具体的なエラーコードを確認できます
- Safari:「この接続ではプライバシーを保護できません」と表示されます
エラーコードを確認できると、原因の絞り込みがグッと楽になります。
主な原因と対処法
1. ドメイン名の不一致(NET::ERR_CERT_COMMON_NAME_INVALID)
証明書が発行されたドメイン名と、実際にアクセスしているURLのドメインが一致していない場合に発生します。
よくあるケースは次のとおりです。
www.example.com向けの証明書で、example.com(wwwなし)にアクセスしている- サブドメイン(
shop.example.comなど)用の証明書が発行されていない - サイトを別のドメインに引っ越したが、証明書は旧ドメインのまま
対処法は、現在アクセスしているドメインに対応した証明書を新たに取得・設定することです。なお、www ありと www なしの両方をカバーしたい場合は、取得時にSANs(サブジェクト代替名)に両方を含めるか、ワイルドカード証明書を利用します。
2. 自己署名証明書
自己署名証明書とは、認証機関(CA)を通さずに自分で作った証明書です。開発環境では便利ですが、ブラウザは「信頼できる証明書ではない」と判断し、警告を表示します。
本番公開しているサイトで自己署名証明書が使われている場合は、Let’s EncryptなどのパブリックCAが発行する証明書に切り替える必要があります。
3. 中間証明書の設定漏れ・証明書チェーンの不備
SSL証明書の信頼性は「ルート証明書 → 中間証明書 → サイト証明書」という連鎖(チェーン)で担保されています。中間証明書がサーバーに正しく設定されていないと、ブラウザが信頼チェーンをたどれずエラーになります。
症状としては、PCのブラウザでは問題ないのにスマートフォンでは警告が出る、といったケースで起きやすいです。
対処法は、サーバーに中間証明書を含む形で証明書をインストールし直すことです。証明書発行元から中間証明書のファイルが提供されるので、見落とさないよう注意してください。
4. 端末の日付・時刻のずれ
ブラウザはSSL証明書の有効期間をチェックする際に、端末の時刻を参照します。パソコンやスマートフォンの日時設定が大きくずれていると、有効な証明書でも「期限外」と判断してエラーになることがあります。
確認方法:端末の時計が正しい日時を表示しているかチェックし、ずれていれば自動時刻合わせを有効にします。
5. 混在コンテンツ(Mixed Content)
サイト全体は https:// で配信されているにもかかわらず、ページ内の画像・CSSファイル・JavaScriptなどが http://(暗号化なし)で読み込まれている状態を「混在コンテンツ」と呼びます。
この場合、アドレスバーに鍵マークが表示されない、または警告アイコンが出ることがあります。ブラウザによっては http:// リソースを自動でブロックするため、レイアウトが崩れたり機能が動かなかったりする副作用も出ます。
対処法は、ページ内のリソースURLをすべて https:// に統一することです。WordPressの場合は「Better Search Replace」などのプラグインでデータベース内のURLを一括置換する方法が有効です。
SSL期限切れとの見分け方
表示されているエラーコードが NET::ERR_CERT_DATE_INVALID や「証明書は期限切れです」という内容であれば、期限切れが原因です。
期限切れの対処法については SSL証明書の期限切れと復旧手順 で詳しく解説していますので、あわせてご参照ください。
まとめ
- SSL証明書の「無効」警告は期限切れ以外にも多くの原因がある
- エラーコードを確認することで原因を絞り込める
- ドメイン不一致・中間証明書漏れ・混在コンテンツは比較的よく起きるケース
- 端末の日時ずれが原因のこともあるので、まずシンプルな点から確認する
SSL関連のエラーは原因が多岐にわたるため、自力での切り分けが難しいこともあります。Web Gear では証明書の設定確認から再発行のサポートまで対応していますので、お問い合わせはこちらからお気軽にご連絡ください。