サイトを開設する際、「www.example.com」と「example.com」のどちらを使うか迷ったことはないでしょうか。すでに運用中のサイトで、名刺やチラシにはwwwありのURLを記載しているのに、実際はwwwなしでもアクセスできてしまっている、というケースもよく見かけます。この記事では、wwwあり・なしのどちらが良いのかという疑問に答えたうえで、URLを一本化する具体的な方法を解説します。

「wwwあり・なし」とは

「www.example.com」の「www」はサブドメインの一種で、「example.com」(ルートドメイン、ネイキッドドメインとも呼ばれます)とは、Webサーバーや検索エンジンから見ると技術的に別のURLとして扱われます。

多くのレンタルサーバーでは、初期設定でwwwあり・なしの両方に同じサイトが表示されるようになっています。つまり何も設定しなければ、1つのサイトが2つの異なるURLでアクセス可能な状態になってしまうのです。

wwwあり・なしはSEO上どちらが有利?

結論として、wwwあり・なしそのものにSEO上の優劣はありません。Googleも、どちらを使うかはランキングの評価要因ではないと説明しています。

重要なのはどちらを選ぶかではなく、どちらか一方に統一することです。両方が同時にアクセスできる状態を放置すると、Googleが「同じ内容の別ページ」として扱ってしまい、次のような問題につながります。

  • 被リンクの評価が2つのURLに分散し、本来得られるはずの評価が目減りする
  • SNSでのシェアやブックマークが分散し、アクセス解析が実態を正しく反映しなくなる
  • 重複コンテンツと判断され、検索結果に意図しない方のURLが表示される

.htaccessによる301リダイレクトでの統一方法

Apacheを採用しているレンタルサーバー(エックスサーバー・さくらインターネットなど)では、.htaccess ファイルに記述することでURLを統一できます。

wwwなしに統一する場合

RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.example\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://example.com/$1 [R=301,L]

wwwありに統一する場合

RewriteEngine On
RewriteCond %{HTTP_HOST} ^example\.com$ [NC]
RewriteRule ^(.*)$ https://www.example.com/$1 [R=301,L]

example.com の部分は実際のドメイン名に置き換えてください。どちらを選ぶかに正解はありませんが、名刺やSNS、広告などですでに使っている表記に合わせるのが分かりやすい基準です。301リダイレクトの基本的な考え方や設定時の注意点は404ページを301リダイレクトで正しく転送する方法でも解説していますので、あわせてご確認ください。

注意:.htaccess の編集を誤るとサイト全体が表示されなくなることがあります。編集前に必ずバックアップを取り、変更後はブラウザで両方のURLにアクセスして正しく転送されるか確認してください。

canonicalタグでの対応(参考)

サーバーの構成上リダイレクトの設定が難しい場合や、パラメータ付きURLなど別の重複要因がある場合には、HTMLの <link rel="canonical"> タグで「正規のURLはこちらです」とGoogleに伝える方法もあります。canonicalタグの詳しい使い方や設置箇所については、canonical(正規URL)タグとは?重複コンテンツを防ぐ設定方法で解説しています。まずは可能であれば301リダイレクトでの統一を優先することをおすすめします。

Search Consoleでの扱い

以前のSearch Consoleには「優先するドメイン」を指定する設定がありましたが、現在は廃止されています。現在は、wwwあり・なしそれぞれを別のプロパティとして登録するか、両方をまとめて扱える「ドメインプロパティ」で登録するのが一般的です。

301リダイレクトを設定した後は、Search Consoleの「URL検査」で、リダイレクト元のURLを入力し、Googleが正しく転送先を認識しているかを確認しておくと安心です。

なお、URLの構造そのものを見直すホームページリニューアルのタイミングで、wwwの有無もあわせて整理するケースが多く見られます。リニューアル時のURL変更やリダイレクトの注意点はホームページリニューアル時の注意点|URL変更とリダイレクトにまとめています。

よくある質問

Q. これから新しくサイトを作る場合、wwwありとなしのどちらがいいですか?

SEO上はどちらでも問題ありません。短く覚えやすい、名刺に書きやすいという理由でwwwなしを選ぶ事業者さまも増えていますが、最終的には好みや運用のしやすさで選んで構いません。

Q. すでに両方のURLでアクセスできる状態です。今から統一しても遅くないですか?

遅くありません。むしろ気づいた時点で統一するのが望ましく、放置期間が長いほど評価の分散が続いてしまいます。

Q. SSL証明書はwwwあり・なしの両方に必要ですか?

リダイレクトで一本化する場合でも、転送元のURL(例:wwwあり)でも一時的にHTTPS通信が発生するため、両方に対応した証明書(マルチドメイン対応、またはワイルドカード証明書)を用意しておくと安全です。

Q. 301リダイレクトを設定すると、SEO評価は下がりませんか?

下がりません。301リダイレクトは「恒久的な移転」としてGoogleに正しく伝わる方法であり、評価は転送先のURLに引き継がれます。むしろ統一しないままの状態のほうが評価の分散リスクがあります。

Q. WordPressの設定だけで統一できますか?

WordPressの管理画面にある「サイトアドレス(URL)」の設定を変更するだけでは、旧URLへのアクセスがそのまま残ってしまうことがあります。確実に統一するには、上記の.htaccessによるリダイレクト設定もあわせて行ってください。

まとめ

  • wwwあり・なしにSEO上の優劣はないが、どちらか一方への統一が重要
  • 統一しないと被リンク評価の分散や重複コンテンツ扱いのリスクがある
  • .htaccess に301リダイレクトを記述することで恒久的に統一できる
  • リダイレクトが難しい場合はcanonicalタグでの対応も選択肢の一つ
  • Search Consoleでは「優先ドメイン」設定は廃止されており、URL検査で転送状況を確認する
  • リニューアルのタイミングであわせて見直すケースが多い

URLの統一やリダイレクト設定は、一度整えれば以降は手がかからない一方で、設定を誤るとサイト全体に影響する繊細な作業です。Web Gearでは、新潟の中小企業・個人事業主さまのサーバー・ドメインまわりの設定を継続的にお引き受けするWebザイルをご用意しています。「自社で.htaccessを触るのが不安」という場合は、お気軽にご相談ください。