利用しているサーバー会社やサービスから、「不正アクセスがありました」「セキュリティ上の理由でパスワードを変更しました」といった連絡が届くことがあります。心当たりがない場合、まず気になるのは「これは本物の連絡なのか、それともフィッシングメールなのか」という点です。本記事では、こうした通知を受け取った時に、本物かどうかを確認する手順と、事業者として取るべき初動対応を整理します。
なお、個別の不正アクセス事件の詳細や原因については、当社で検証できるものではないため本記事では扱いません。「セキュリティ上の理由等でパスワードが変わり、ログインできなくなった」という、どの事業者にも起こりうる状況として整理します。
「不正アクセス」「パスワード変更」通知とは
この種の通知には、大きく2つの流れがあります。
- サーバー会社・サービス側からの正規の通知:セキュリティ対応の一環として、利用者に対しパスワードの変更や再ログインを求めるもの
- フィッシングメール:正規の通知を装い、偽サイトへ誘導してID・パスワードを盗み取ろうとするもの
どちらも「不正アクセス」「パスワード変更」といった似た文言が使われるため、見た目だけでは判断しづらいことがあります。慌ててメール内のリンクをクリックしたり、指示どおりにパスワードを入力したりする前に、一度落ち着いて本物かどうかを確認する必要があります。
本物かどうかを確認する手順
1. メールのリンクを直接クリックしない
通知メールに記載されたリンクは、たとえ本物らしく見えても直接クリックしないようにしてください。フィッシングメールは、正規のロゴやデザインを巧妙に模倣していることが多く、見た目だけでは判別できません。
2. 公式サイトへ直接アクセスして確認する
ブラウザのブックマークや、普段使っている検索から、契約しているサーバー会社・サービスの公式サイトへ直接アクセスしてください。公式サイトの「お知らせ」「重要なお知らせ」欄に同様の告知が出ていれば、正規の通知である可能性が高くなります。逆に、公式サイトに何の告知もない場合は、フィッシングを疑ってください。
3. 送信元アドレスとリンク先URLを確認する
メールソフトで送信元のメールアドレスを表示し、正規のドメインと一致しているか確認します。また、リンクにマウスを乗せた際に表示される実際のURL(リンク先)が、公式サイトのドメインと異なる場合は、フィッシングの可能性が高いです。日本語の言い回しに不自然な点がある、差出人名とメールアドレスが食い違っているといった点も判断材料になります。
4. 判断に迷う場合は問い合わせ窓口に確認する
メール内のリンクではなく、公式サイトに記載された正規の問い合わせ窓口(電話・公式サポートページ)から、「このような通知が届いたが本物か」と直接確認するのが最も確実です。
正規の通知だった場合の初動対応
確認の結果、正規の通知だと分かった場合は、次の対応を進めてください。
- 通知の指示に従い、公式サイトから直接ログインしてパスワードを変更する
- 同じパスワードを他のサービスでも使っていた場合は、それらもすべて変更する
- ログイン履歴・利用履歴に見覚えのない操作がないか確認する
- 社内の関係者にも、同様の通知が届く可能性があることを共有しておく
パスワード変更後にログインできなくなった場合の復旧の進め方は、契約先の管理画面にログインできない時の対処|会員情報・登録メールの復旧で詳しく解説しています。
よくある質問
Q. 通知メールのリンクを一度クリックしてしまいました。どうすればいいですか?
A. リンク先で情報を入力していなければ、直ちに大きな問題になるとは限りませんが、念のため該当サービスのパスワードを公式サイトから変更し、しばらく利用履歴を確認してください。ID・パスワードを入力してしまった場合は、すぐにパスワードを変更してください。
Q. サイト自体は正常に表示されています。安全ですか?
A. 通知の内容とサイトの表示状況は別の問題です。サイトが「安全でないサイト」として警告表示される場合の原因はGoogleに「安全でないサイト」と警告された時の原因と対処で解説していますので、あわせてご確認ください。
Q. フィッシングメールかどうか自分では判断できません。
A. 少しでも不安があれば、メール内のリンクを使わず、公式サイトへ直接アクセスするか、正規の問い合わせ窓口に確認するのが安全です。
Q. WordPressの管理画面についても同じような注意が必要ですか?
A. はい。WordPressの管理画面についても不正ログインを狙った攻撃は多く見られます。基本的な対策はWordPressの不正ログイン対策|今すぐできるセキュリティ設定にまとめています。
Q. 社内の誰にでも同じような通知が届く可能性がありますか?
A. 管理画面のログイン情報を複数人が共有している場合、同様の通知が別の担当者にも届く可能性があります。誰が受け取っても同じ手順で確認できるよう、社内で対応の流れを共有しておくと安心です。
まとめ
- 「不正アクセス」「パスワード変更」通知には、正規の通知とフィッシングメールの両方の可能性がある
- メール内のリンクは直接クリックせず、公式サイトへ直接アクセスして告知の有無を確認する
- 送信元アドレスとリンク先URLの一致を確認し、判断に迷う場合は正規の問い合わせ窓口に確認する
- 正規の通知であれば、公式サイトから直接パスワードを変更し、他サービスの同一パスワードも見直す
こうした通知への対応や、日々のセキュリティ管理を継続的にお任せいただけるサービスとして「Webザイル」もご用意しています。判断に迷う通知が届いた時の相談先としてもご活用いただけます。