PageSpeed Insightsなどの計測ツールで表示速度を調べると、「TTFB(Time to First Byte)」という項目を目にすることがあります。画像を軽くしても、キャッシュを設定しても速くならない場合、原因はこのTTFBにあるかもしれません。この記事では、TTFBとは何か、なぜ遅くなるのか、どう改善すればよいのかを解説します。

TTFB(サーバー応答時間)とは

TTFB(Time to First Byte)とは、ブラウザがサーバーにページをリクエストしてから、最初の1バイトのデータが返ってくるまでにかかる時間のことです。日本語では「サーバー応答時間」とも呼ばれます。

ページの表示速度は、大きく分けて次の2段階で構成されます。

  1. サーバーが応答を返すまでの時間(TTFB)
  2. ブラウザが受け取ったデータを画面に描画するまでの時間(画像の圧縮やCSSの読み込みなどが影響する部分)

画像の最適化やキャッシュ設定は主に2段階目の改善策です。TTFBが遅い場合、1段階目、つまりサーバー側の処理そのものに原因があるサインといえます。

TTFBの計測方法

TTFBは以下の方法で確認できます。

  • Google PageSpeed Insights:URLを入力して分析すると、「サーバーの応答時間を短縮してください」といった指摘とともにTTFBの数値が表示されます
  • ブラウザの開発者ツール:F12キーで開発者ツールを開き、「ネットワーク」タブでページを再読み込みすると、各リクエストの「Waiting(TTFB)」欄で確認できます

一般的な目安として、TTFBは200ミリ秒(0.2秒)以下が良好とされ、600ミリ秒を超えると改善の余地が大きいと判断されます。

TTFBが遅い主な原因

1. サーバーのスペック不足

契約しているレンタルサーバーのプランが低い、あるいは同じサーバーに多数のサイトが同居している(共有サーバー)と、リクエストへの応答に時間がかかることがあります。

2. データベースへの問い合わせが多い・重い

WordPressなどのCMSは、ページを表示するたびにデータベースへ問い合わせを行います。投稿数が多い、プラグインが複雑な処理をしている場合、この問い合わせに時間がかかりTTFBが悪化します。

3. サーバー側キャッシュが効いていない

ページを表示するたびにゼロから内容を組み立てていると、応答に時間がかかります。サーバー側でページキャッシュが機能していれば、あらかじめ生成済みのデータをすぐに返せるため、TTFBは大きく改善します。

4. プラグイン・テーマの処理が重い

WordPressで多数のプラグインが有効化されていたり、テーマの初期処理が複雑だったりすると、ページ生成そのものに時間がかかります。

5. 外部サービスへの問い合わせを待っている

外部APIとの連携や、サーバー側で外部サイトの情報を取得する処理が入っている場合、その応答待ちの時間がTTFBに加算されることがあります。

6. CDNを使っていない

物理的にサーバーから遠い場所からアクセスすると、データが届くまでの通信時間そのものが長くなります。CDNを使うと、キャッシュ済みのコンテンツを訪問者に近い場所から返せるため、体感のTTFBが改善する場合があります。

TTFBの改善方法

サーバー側キャッシュを導入する

WordPressであれば「LiteSpeed Cache」「WP Super Cache」などのキャッシュプラグインを導入し、ページキャッシュを有効にします。多くのレンタルサーバーには、サーバー標準のキャッシュ機能が用意されていることもあるため、契約中のサーバーの管理画面も確認しましょう。

データベースを整理する

不要な下書き・リビジョン(編集履歴)・スパムコメントなどが蓄積すると、データベースが肥大化し処理が遅くなります。「WP-Optimize」などのプラグインで定期的に整理すると改善が見込めます。

不要なプラグインを見直す

有効化したまま使っていないプラグインがないかを確認し、不要なものは削除します。特に、ページ表示のたびに重い処理をするタイプのプラグイン(アクセス解析の多重設置など)は影響が大きいため、優先的に見直しましょう。

サーバープランを見直す

上記を対応しても改善しない場合、契約しているサーバーのスペック自体が不足している可能性があります。アクセス数やサイトの規模に見合ったプランへの変更、あるいは上位グレードのサーバーへの移行を検討しましょう。

CDNの導入を検討する

サーバー本体の応答自体は変えずに、キャッシュ可能なコンテンツの配信を高速化したい場合はCDNの導入も選択肢になります。

サイト表示が全体的に遅いと感じる場合は、まずサイトが遅い・重い時に最初に確認することで切り分けを行い、WordPress特有の原因についてはWordPressサイトが重い・遅い時の高速化チェックも合わせてご確認ください。TTFBを含む表示速度の評価指標全体の考え方はCore Web Vitalsとは?LCP・CLS・INPの意味と改善の考え方で解説しています。

よくある質問

Q. TTFBはどのくらいが目安ですか?

A. 200ミリ秒以下が良好とされる目安です。600ミリ秒を超える場合は、サーバー側の原因を疑って改善を検討することをおすすめします。

Q. 画像を圧縮してもTTFBは改善しますか?

A. 画像の圧縮は表示速度全体の改善には効果がありますが、TTFB自体(サーバーが応答を返すまでの時間)は改善しません。TTFBの改善には、キャッシュ設定やサーバー側の処理見直しが必要です。

Q. TTFBが遅いとSEOに影響しますか?

A. 表示速度は検索順位を決める要素の一つとされており、TTFBの遅さは表示速度全体の評価を下げる要因になり得ます。放置せず原因を切り分けることをおすすめします。

Q. サーバーを変えればTTFBは必ず速くなりますか?

A. サーバースペックが原因であれば改善が見込めますが、データベースの肥大化やプラグインの重さが原因の場合は、サーバーを変えても根本的な解決にはなりません。まず原因の切り分けを行いましょう。

まとめ

  • TTFBとは、サーバーがリクエストに応答するまでの時間のこと
  • 目安は200ミリ秒以下、600ミリ秒を超えると改善の余地が大きい
  • 主な原因はサーバースペック不足・データベースの重さ・キャッシュ未設定・プラグインの多さ
  • 改善にはキャッシュ導入・データベース整理・プラグイン見直し・サーバープラン変更などが有効
  • 画像圧縮だけでは改善しないため、原因の切り分けが重要

TTFBの改善には、サーバー環境やWordPressの内部設定を横断した確認が必要になることが多く、原因の特定が難しい場合もあります。Web Gear では新潟のお客様のサイト表示速度の診断・改善作業をWebザイルで承っております。詳しくはWebザイルをご覧ください。