「お客様から『ホームページが重い』と言われた」「自分で見ても、なんとなく表示が遅い気がする」。そう感じても、どこから手を付ければよいのか分からない方は少なくありません。
この記事では、設定を触らずに、専門知識がなくても事業者ご自身で確認できることだけに絞って整理します。画像の圧縮やキャッシュ設定といった技術的な改善策は、別の記事で詳しく扱っています。ここでは「状況を正しく把握し、誰に何を相談すればよいかが分かる」ところまでを目標にします。
「サイトが重い」とは何が起きている状態か
ひとくちに「重い」と言っても、実際には次のように状況が分かれます。
- 開くまでが遅い:アドレスを入力してから、画面が出始めるまでに時間がかかる
- 出始めてから完成が遅い:文字は出るが、画像やレイアウトがなかなか整わない
- 操作が遅い:メニューを押しても反応が鈍い、フォームの送信に時間がかかる
- 時々だけ遅い:普段は問題ないのに、特定の時間帯や特定のページだけ遅い
どのタイプなのかによって、原因の見当が変わります。まずは「どんなふうに重いのか」を言葉にしておくことが、切り分けの第一歩です。
確認1:自分だけか、他の人や端末でも重いか
最初に確認したいのは、重さが「自分の環境だけ」なのか、「サイト自体」なのかです。
- スマートフォンのモバイル回線(Wi-Fiを切った状態)で開いてみる
- 別のブラウザ(Chrome、Edge、Safariなど)で開いてみる
- 社内や家族など、別の人に同じページを開いてもらう
他の環境では普通に表示されるなら、お使いの回線やパソコン側の問題が疑われます。他の環境でも同じように重いなら、サイト側に理由がある可能性が高まります。
確認2:どのページが、どんな時に重いか
次に、重さの「範囲」を確認します。
- トップページだけが重いのか、どのページも重いのか
- 写真が多いページだけ重いのか
- 朝や夕方など、特定の時間帯に重くなるのか
- 最近、何か変更を加えた後から重くなったのか(写真の追加、機能の追加、デザイン変更など)
特に「いつから」と「何をした後か」は重要な手がかりです。記憶を頼りにせず、気づいた日付と、その前後に行った作業をメモしておくことをおすすめします。
確認3:パソコンとスマートフォンの両方で見る
パソコンでは問題なくても、スマートフォンでは極端に重いことがあります。お客様の多くがスマートフォンから見ている場合は、スマートフォンでの体感が実際の評価に近くなります。
特に、モバイル回線で見たときの表示のされ方を確認しておきましょう。スマートフォンでの見え方の確認については、会社のホームページ、スマホで正しく見られているか確認する方法もあわせてご覧ください。
確認4:無料ツールで数値を見る
体感だけでは、人によって「重い」の基準が異なります。無料の診断ツール「PageSpeed Insights」にサイトのアドレスを入力すると、スマートフォンとパソコンそれぞれの結果が表示されます。
専門用語がたくさん並びますが、事業者として見るのは次の点だけで十分です。
- 全体のスコアとその色:緑・オレンジ・赤のどれか。赤が出ていれば、改善の余地が大きい状態です
- 「改善できる項目」の上位:画像の大きさに関する指摘が出ていれば、画像が重さの原因になっている可能性があります
- 測るたびに結果が少し変わること:数値はその時々で揺れます。1回の数字に一喜一憂せず、数回測って傾向を見ます
見方の詳細はPageSpeed Insightsの見方と改善ポイントで解説しています。診断ツールの数値は、あくまで目安のひとつとして捉えてください。
確認5:画像が大きすぎないか、ざっくり見る
多くのサイトで、重さの原因として最も多いのが画像です。スマートフォンで撮った写真をそのまま載せていると、1枚で数MBになることもあります。
技術的な作業は不要で、次の点を確認するだけでも手がかりになります。
- 最近追加したページで、写真を何枚も使っていないか
- トップページの大きな背景写真や、スライドショーの写真が多すぎないか
圧縮や形式変換といった具体的な対処は、画像が重い時の最適化|WebP変換と圧縮のコツをご覧ください。
確認6:契約しているサーバーの情報を手元に出しておく
サイトが重い原因は、サイトの作りだけでなく、契約しているサーバーの性能や混み具合にあることもあります。相談の際に必ず聞かれるので、次の情報を手元に出しておくと話が早く進みます。
- 契約しているサーバー会社の名前とプラン名
- 管理画面にログインできるかどうか
- 管理画面に「ディスク使用量」などの表示があれば、その数値
契約状況が分からない場合は、契約者が分からないドメイン・サーバーを整理する方法も参考になります。
相談する時に伝えるとよい情報
自分で原因を特定できなくても、次のような材料がそろっていれば、相談先は原因を絞り込みやすくなります。
| 伝える項目 | 例 |
|---|---|
| 重いページ | トップページ、会社案内のページ など |
| 重くなった時期 | 10月の初め頃から、写真を追加した後から など |
| 自分だけか | 別の端末でも同じ、スマートフォンのみ重い など |
| PageSpeed Insightsの結果 | スマートフォンで赤、改善項目は画像の最適化 など |
| 契約サーバー | サーバー会社名とプラン名 |
WordPressをお使いの場合は、プラグインやキャッシュなど確認すべき点が増えます。WordPress特有の原因はWordPressサイトが重い・遅い時の高速化チェックに、一般的なチェックの全体像はサイトが遅い・重い時に最初に確認することにまとめています。
よくある質問
Q. 表示が重い状態を放っておくと、どんな影響がありますか?
A. 表示を待てずに閉じてしまう訪問者が増える傾向があり、問い合わせの機会を逃す原因になります。検索結果での評価にも影響する場合があるため、気づいた時点で状況を確認しておくことをおすすめします。
Q. 自分のパソコンだけ重い場合は、サイトに問題はないのですか?
A. 他の端末や回線で問題がなければ、サイト自体ではなく、お使いの回線やブラウザ側の問題の可能性が高いです。ブラウザを再起動する、別の回線で試すなどを確認してみてください。
Q. PageSpeed Insightsのスコアが低ければ、すぐに対処が必要ですか?
A. スコアは目安のひとつです。数値が低くても、実際の体感が問題ないなら急ぐ必要はない場合もあります。一方で、お客様から重いと言われている場合は、数値と体感の両方を材料に判断してください。
Q. 自分で設定を変えても大丈夫ですか?
A. 原因が特定できていない段階で設定を触ると、かえって状況が分かりにくくなることがあります。まずはこの記事の確認と記録にとどめ、変更が必要な場合は事前にバックアップを取ったうえで進めてください。
まとめ
- 「重い」と言っても状況はさまざま。どんなふうに重いのかを言葉にする
- まず、自分だけか、他の端末や回線でも重いかを確認する
- どのページが、いつから、何をした後から重いのかを記録する
- PageSpeed Insightsでは、スコアの色と改善項目の上位だけを見れば十分
- 相談する時は、重いページ・時期・契約サーバーの情報をそろえておく
原因の切り分けが難しい場合は、Web GearのWebレスキューでも状況の調査からご相談を承っています。日々の運用を継続的に見てほしい場合は、Webザイルもご覧ください。